独自のテキスタイルデザインが素敵な村。

家の庭にある植物やマンゴーで染色しているのんびりした雰囲気。

自然や動物からインスピレーションを得てテキスタイルを決めており、
工房はまるで森にいると思うようなカラフルさと温もりを感じる。

ラオスの小さな村で、伝統的な布生産に携わるTHAさんについてご紹介します。

家族や村の人々とともに営む布作りは、自然由来の染料や伝統的なデザインを活かしたもの。

THAさんたちの工夫や努力、そして地域を超えて広がる夢についてお話しします。

THAさんは村の取りまとめ役として、13人の織り手さんを束ねています。

もともとは別の村で生まれ育ち、結婚を機にこの村に移住。
布作りは家族と営む本業で、村の伝統を次世代に繋ぐ役割も担っています。

グループの仕組みはエリアごとに分かれ、それぞれが独立して活動しています。

布を作るだけでなく、自分たちで販売する方法を模索しながら生計を立てています。

THAさんたちの生活は、布生産が主軸にありながらも、農業といった副業に頼ることも多いのが現状です。
村全体で染め物や織りまで一貫して行っていますが、販路の確保に課題を抱えています。

これまでマーケットでの販売を通じて収益を上げてきましたが、マーケットでの販売が制限されてしまい、新たな販路が必要とされています。
現在では、観光客が多く集まるお寺にショップを構え、販売を行っているそうです。
輸出は未経験ながら、日本や国外への挑戦にも意欲を見せています。

布生産では使用する素材を村や近隣から調達し、ナチュラルな染料を活用しています。
例えば、泥や木の皮、山のフルーツなどを使った自然な色合いが特徴です。

THAさんの夢は、観光客の集まるお寺の近くにショップを構え、地域の布文化を広めること。
現在も政府主催のイベントに参加したり、布以外の品物も取り扱う計画を立てていますが、十分な予算がない中での挑戦です。

また、デザインの選定や製品づくりでは、伝統的な模様に現代の感性を取り入れたアプローチも。
定期的に購入してくれる顧客がいれば安定した収入を得られると期待しており、海外輸送の可能性も視野に入れています。

THAさんたちの布作りは、ただの仕事ではなく、村のアイデンティティそのもの。
布生産を通じて地域全体の発展に貢献し、より豊かな未来を目指しています。